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渡辺 仁史
石垣子ども未来大学講師/早稲田大学名誉教授
2016年に早稲田大学を退職するまでの50年間を学生としてまた教員として理工学部建築学科で過ごしました。この間に強く印象に残っているのは、恩師で芸術院会員の池原義郎先生の言葉です。私が教職に就いた時にアドバイスしてくださったのは、「立体でものを考える」ということです。建築のように3次元の世界を創造するためにはもちろん最低限必要な能力ですが、それだけではなくて人間の生活や暮らしに目を向けなくてはいけないと教えられました。そのことを豊かな自然とくらしの中で生活している石垣島の子どもたちと一緒に考えられたら良いなぁというのが、このキッズユニバーシティを立ち上げたきっかけです。
実は、もう一つの理由がありました。結婚して36年間一緒に暮らした家内が2011年に亡くなったのですが、結婚してすぐに重い病気になりほぼ絶望した時に、療養のために石垣島の野底地区に建てた家に東京から頻繁に通うようになり、そのおかげで医者の宣告から10年も長生きできたのです。その家内の夢が、石垣島に子どもたちがワクワクするような実験的な学習施設を作ることでした。その夢を実現するためのコンテンツとして始めたのが、このキッズユニバーシティです。
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